自分に素直に生きる

―自分の感情に蓋をして生きてきた33年ってすごく長いですよね。私が今34歳なので、想像すると耐えられないです。

そうだよね。だから、自分でもよく生きてたなと思う。

―そこから、自分の感情に気付いて、「お腹空いた」って言う練習から始めて、どうしてここまで来れたのかが不思議で仕方ないです。

そうだよね!(笑)

―自分の感情に素直になっていくことは、自覚できていたんですか?

それも訓練しながらだよね。自分のことだから絶対分かっているけど、パッて出てきた思いって現実的に考えたりしてすぐ消すやんか。「どこどこ行きたいな~。でもそんなお金ないし」とかね。でも、やっぱり行きたいって気持ちが戻って、そう思ったら例えお金がかかろうとも絶対行く、みたいな。そうしたら、宇宙銀行からお金が入ってきたりするんだよね。そうやってほんまに自分の気持ちに正直に生きていたら、“祈り”にたどり着いたんだよね。

―自分の気持ちに素直になれば、本当に自分がやりたいことに導かれるんですね。

もう自分に嘘はつかないと思います。散々嘘ついて自分のことを傷つけまくってきたから。他の誰でもなく、自分が一番、自分のことを傷つけちゃうみたいですね。私、容赦なくこてんぱんにやっちゃうから…。そんな中でも、生きてきた私ってすごいね(笑)。

―すごいです。抱きしめたくなっちゃう…!

抱きしめて!(笑)

―今、虐待とか、辛い状況にいる人たちは、友美さんのお話を聞くだけでも、勇気をもらえるだろうなと思います。

そう、虐待を受けている子とかってホンマに優しいんだよね。ホンマに、お母さんやお父さんを守りたくて来てるから。でも、絶対自分は嫌われてるって思ってるやんか。だから自分を傷つけているのは、実は自分なんだって気付けたら、どんだけ楽になるだろうってすごく思います。

―でも、その感覚を人に言われて素直に受け入れるのは、なかなか難しいですよね。卑屈になってしまっていると、「あなたはそうかもしれないけど、私は違う」とも思っちゃいそう。

私も最初はずっとそれやってた。でも、懇々とみんなが言ってくれたんだよね。

―周りにそういう人がいるかいないかで、全然違いますよね。そういうことを言ってくれる人がいる環境に身を置くことも大事ですね。

天使がもたらした、運命の再会

―ご主人との出会いは?

初めての出会いは22、23歳かな。私が大好きだったバンドのギタリストで、20代はずっと一方的にバンドを観に行っていました。30代は何をしてはったか知らんけど、40代になった時に、私はさっき話にもでたように、大阪でまーちゃんの祭りを手伝ってて。ある時、岐阜でお祭りをやることになって、私はいつも近場ばかりで参加してたから、たまには遠くに行こうと思って、「行きます」って手をあげてお祭りの手伝いに行ったんですね。で、物販とか手伝ってたら、ステージから聞き覚えのある曲が聞こえてきてね…!

―え…?まさか?!

これ「エジプトインディアン」の曲ちゃうんと思って。全然有名なバンドじゃないから、「なんでこんなとこでやってるんやろ?」と思って、ステージ観に行ったら、もう10年振りぐらいだったからちょっと老けてんねんけど、「『エジプトインディアン』のギターの人や!」と思って。

―わぁ!運命!

終わってから声をかけて。「私、ずっとライブ観に行ってたんです、めっちゃファンやったんです!」って言ったら、彼も「そうなんですか!」みたいな感じで喜んでくれはって。

―ちゃんと声かけたんですね!

その時は付き合いたいとか思ってたわけじゃなくて、「またライブしはるんやったら教えてほしい」って連絡先を渡したのね。大阪に帰った次の日に電話来て「もうちょっとゆっくりお話ししたいから、今度大阪へ遊びに行ってもいいですか?」って言われて、ほんまに大阪に来てくれはってん。

―積極的!ドラマみたい~!

でしょ!でも実は、私渡したアドレス書き間違えてたみたいで(笑)。何回送っても送られへんから、彼は一回諦めたんだって。でも、隣でそれを見てた友達が「下に電話番号があるやん」って言ってくれて、それで電話かけてきてくれたみたいで。「友達、ありがとう!」ってね(笑)。

―良かった~!ナイス友達! 

そこから行き来が始まったんだけど、その後東日本大震災が起きたんだよね。その時に、こんな離れてる時に離れ離れになったら嫌だなと思って、私から「(彼の住んでる)名古屋に行きます」って彼に話してみたら、「結婚前提に一緒に住むことをご両親に話さないとね。」と言ってくれました。

―震災がきっかけで色々考えたんですね。

私は「“結婚”という言葉を一回も使わんとこう」と思ってね。デリケートやん?男の人って(笑)。だから、「なんかあったら嫌だし、そばにいたいから」と言ったんだけど、無事に名古屋で一緒に住むことになりました。

友美さんとご主人

―作戦勝ちかも?(笑)男の人への怖い感情を持っていた友美さんですが、旦那さんに対してはどうでしたか?

それがさ、最初のデートの時に、父に虐待を受けて男の人が怖いっていうことも、全部話したの。彼は、別に感動するでもなく、大変やったんやねっていう感じでもなく、「そうなんや」って普通に聞いてはって(笑)。

―「そうなんや」って反応なんですね…!

1日デートをしたけど、彼に対して何の警戒もなかったんですね。そんなに付き合ったこともないけど、普通は男の人に対して緊張するし、身構えるし、まず信用しない。安心感なんか一ミリも感じたことがなかったの、父親も含めね。

―過去を考えると、そうなってしまうのが自然ですよね。

でも彼には、「めっちゃ安心してたな」と思って、それにびっくりしたのね。彼が好きとかってよりも、初めて安心できる男の人に出会ったから、それが驚きで。

―男の人が怖くないのが、初めてだったんですね。

行き来しているうちに、「優しくて良い人だな」と思って。でも、やっぱり遠距離って切ないやんか。月一しか会われへんから、バイバイして私電車の中で泣いててん。切なすぎて名古屋に行こうと思ったこともあるんだけど、結婚に繋がったのは遠距離だったおかげかも。

―不思議なご縁…、本当に出会うべくして出会ったという感じがしますね!

思ってしまったら最後、やらないと気が済まない!

友美さんを表す7つの言葉
・極める人。だって、何かいい。と思ったことを深めていくイメージがある。
・ほっとする。自分のことをさらけ出して話すし。それが安心っていうか、この人の前で飾ったり、頑張らなくていいんだなぁーって思う。私らしくいさせてくれる人。
・自分への挑戦を楽しむ冒険少女
・まず、ありのままの人!上手に自分と付き合ってる!愛らしい♡いつも綺麗な色をまとってる。
・思ったことが言える、信頼できる人。
・「寄り添う人」どんな人、状況に対しても、慈愛の心と、明るさと、ユーモアをもって向き合うことができる人。ご自身の経験があってこそ、誰でも持っているネガティブなものや、場面でもその中からポジティブさや大切さを見出し、転換していける、本当の強さや優しさを持っている、大阪弁の姉さんです。
・どこか神秘的、でもフレンドリー。意志が強く地に足がついている人。

―今回も皆さんに友美さんを表すお言葉、いただいております。お友達も皆さん素直で素敵な方ばかりですね~。

そうなんです。「みんなこんな風に見ててくれたんだな」と感動しました。

―なぜ「ぴーちゃん」?

私旧姓が杉本で、「おすぎとピー子や!」って中学の時に言われて。もう一人、杉本さんがいたので、その人が「おすぎさん」で、私が「ピーちゃん」だった(笑)。

―予想外なつけ方!大阪っぽいですね!(笑)

ちなみにうちの弟のあだ名は、「ぴーやん」でした(笑)。

みんな同じ発想なんですね!(笑)「極める人!」というのもありますね。

メンタルトレーニング一緒に受けてた、やよいちゃんと八木ちゃんですね。

―「少女」っていうのもありますよね!

ほんま?55歳やねんけど、ありがとう!(笑)

―「ありのままの人、いつも綺麗な色をまとっている」?

一応カラーコーディネーター2級なんです。

―おぉ!資格をお持ちでしたか!全体的に、強い感じもありつつ、でもありのままで、素直な人だから、こちらもそうなれるっていう人が多いですね。

本当にありがたい。

―カラーコーディネートのお仕事はしていましたか?

ショーウィンドウとかのデザインをするディスプレイコーディネーターになりたくて資格は取ったんですけど、結局それはガラスに生かされました。

―なるほど。これらの言葉をもらって、どうですか?

素直に全部受け止めようと思ってます。でもこれを読んでたら、「私こういう人になりたいな」と今まで思ってた人に、全部なれていることに気が付いて。それにちょっとびっくりしてます。

―それはすごいですね。

ありのままでありたいとか、ずっとそう思い続けてきたけど、「できてんねんや!」って思った。

―まさに、メンタルトレーニングでしていたことですもんね。

本当にありがたいです。でも、ずっと自分の気持ちに正直に生きていると、もちろん我慢もすんねんけど、気持ちに正直にならないと気が済まなくなりました。

―自分の気持ちに正直に生きること、素敵です。それに慣れているんですね。

そう。もう言わずにはいられない。だからちょっとバカップルみたいだけど、全然そういう雰囲気じゃない時でも、不意に旦那さんに「大好き」とか言ってしまうねん(笑)。

―あら!きゅん! 旦那さんの反応は?

おかしな顔したりとか、楽しいリアクションしてくれます。

―素敵だなぁ〜。

若い頃は恨みつらみとか、あかんことばっかり自分の中で考えてたから、そればっかり人に出してたのね。そしたら周りに人がいなくなってきて(笑)。

―あららら…。

「ピーちゃん、もっと良いこと思ってるよね?人を褒めてみたら?」と言われて、最初は「人なんか褒めたことない」って思ったのね。「私が不幸やのに、なんで人を嬉しくさせなあかんのよ」って思っててんけど、初めて人を褒めてみたら、自分が幸せになってん!

―それは深いですね~!

“褒める”ってこういうことなんやって、ほんま教えてもらって。

―人に対して言ったことだとしても、脳は自分が言われたって錯覚するとも聞いたことがあります。

そうだよね。脳って単純だもんね。そこからめっちゃ人を褒めるようになりました。私、嫉妬で人のことばっかり見て、けなしてばかりいたから、人のことめっちゃ見ててん。だからそれの逆のこと言えばいいんやと思って、だからできてん。

―なるほど!逆のことなんですね!

「人のこと見ててよかった~」と思った(笑)。今までやってきたことの逆やれば、全部良い風になっていきました。

―人のことをそんなに見れるというのも、才能ですよね。

そうだと思う。私ホンマに見てたから!めっちゃ綺麗な人がいたら、一個粗探しするみたいな(笑)!

―(笑)!!それ、体力要りそう!

でもほんまにずっとやってたの。人のことめっちゃ好きなんです。

―好きなんですね~。

そうなの。認めます。

―今日のインタビューでも、私たちが安心感を抱く言葉を選んでくれているように感じます。心がけていますか?

心がけてはいるかな。でも、“人のため”ってなるとおかしくなっちゃうので、「自分が楽しみたい」っていうのを常に思ってるかな。

―「挑戦を楽しむ」とかもありますが、最近挑戦したことは?

その言葉すごく好き!最近は三線コンサートに挑戦しました!私、三線で歌ったりしてるんだけど、「人前で歌いたい」という思いがぽっと出てきて。でもビビるやんか?(笑)

三線を弾く友美さん

―勇気要りますよね!

でも、やりたいと思ったのはしょうがないから、オーナーに相談したのね。犬山にバイト先の支店がたくさんあって、ちょっとしたテラスがある店舗があって。オーナーが「そこのテラスでやったら?」と言ってくれてたけど、やっぱりどっか、ビビってて。

―いざ、やるとなるとビビりますよね。

でも、オーナーのサポートがあって「いつやるの?」ってまた今度声かけてくれて。「じゃあ今度の土曜日」って言って、こないだ9月14日に行ってきたんです。

―実現したんですね!

観光客の前で弾いてきました。最初はめっちゃ体震えて、ドキドキやって。でも、だんだん楽しくなってきて、「もうちょっと歌っていいですか?」って結局10曲くらい歌った。

―三線は習っていたんですか?

習ってた先生がご病気で、教室もやめちゃって、どうしようかなと思ってたタイミングだったんだよね。「やっぱり人前でやらないとうまくならへんな」と思っていた時でした。

―アマノマイも人前でやるものですか?

そうなんです。人前でやるものです。

―歌って、舞をして、三線もやって、どんどんできることが増えていきますね!

そうですね。一応犬山では「毎月やります」とこの口が言ってしまったので(笑)、多分三線は毎月やると思います。

―こういう野外で演奏しても気持ちが良さそうですよね。
*取材場所:名古屋市千種区平和公園

ねー!めっちゃ気持ちいいですよね。ここでいつか何かやりたいね。

―これから、他にやってみたいこととかありますか?

島とか、違うとこに暮らしたいなと思ってる。旦那さんも島好きだから「定年したら島行こうぜ」って感じです。あとは、歌わなあかんから、また走り始めました。

―マラソンがそこで生きてくるんですね!

やっぱり走ると声出るんだよね。

―学生の頃、吹奏楽部も走ってましたもんね~!

たまに、音声配信アプリの「Stand.fm」というラジオで、歌も歌っています(ともちゃんのワンダフルWORLD日記)。誰でも配信できるんですけど、そういうアプリがあって。

―そうなんですね!今の時代、誰でも簡単に配信者になれるので、有難いですよね。今度聞いてみますね!

未知の自分は、きっと最高!

―友美さんにとって、人生ってなんだと思いますか?

「まだ見ぬ自分に出会う旅」っていうのがパっと思い浮かびました。

―かっこいい!

めちゃかっこいいですよね!(笑)ほんまに今の自分は、20代の頃からは想像できない自分やから、「こんな人になりたい」って思ってた自分になってんねん。20代の頃は、人と喋らず、引きこもっていた私だったのにね。

―ここ何十年かの追い上げが凄いですよね。

そう。35歳から生き直ししたからね、人生。極端だから、「愛なんて、ケッ!」って思って生きてたから、愛なんかないと思っていたの。「そんなもん言ってる奴はみんな偽善者や」ぐらいに思ってたんけど、全く愛を受け入れずに生きてきて、35歳の時に、愛を知ってしまった。だから、閉ざしてたものが急に反転したから、愛に敏感かもしれない。

―「愛なんてケッ」って、強烈…!マイナスからプラスになる方が上がり幅が大きいですしね。

そうそう。ずっと、底辺にいたからね。

―愛にも敏感だけど、逆に閉ざしてる人にも、敏感かもしれないですね。

そうだね、すごい気になる、そういう人。すごいつつきたくなる(笑)。

―友美さんは修行をしましたが、人生は“修行”ではなく、“旅”なんですね。

修行はもうやらない。修行は、時代遅れだと思う。昭和はそれで良かったかもしれないけどね。もう楽しいことしかしません。

―素敵な生き方です!

旅には、“人”は欠かせないけどね。本当に助けてもらったから。一人では絶対ここまでこられへん。根気よく根気よく、この「ケッ!」っていう私に、関わってくれて。

―それも周りの愛ですもんね。

そうなんですよ。それ気づいた時に、「ごめんなさい!」ってそれまでの自分の態度をすごく反省しました。

―誰にでも、まだ見ぬ自分は未知だし、変わるチャンスはいくらでもありますね。

そう。それが楽しみです!やっぱり、80代の父親でも、どんどん優しく進化していってるから、ホンマに人の可能性ってすごいなと思った。

―自分について、あまり決めつけない方が良いかもしれないですね。

そうそう、私ってこんな人って、絶対決めつけない方がいいです。ホンマに何の根拠もないし、当てにならない。周りの人の方がよく見てくれてるから、周りの人が言ってることの方が当たってるかもしれん。

―それはすごく分かります。人に言われて、ハッとすることは結構ありますよね。

同じ出来事でも、受け取り方が人によって違うよね。私ももれなく全部悪にとってたけど、今はどんだけ悪いことが起きても、「良い風に絶対変えてやる」って思っています。だってホンマに自分の気持ちの持ち方だけなんです。

―友美さんが言うと、説得力が違います!

今、母が認知症で、世間一般から見たら大変と思われるだろうけど、父にあんなにいろいろ尽くしてもらってさ、私にはどうしても母が幸せそうに見えてしょうがないの。認知=かわいそうじゃないんやなって思いました。

―そう思うだけでも、病気になったことの受け取り方が全然違いますよね。自分の可能性に、なんだかワクワクしてきました(笑)!年齢も関係ない、まだ見ぬ自分に会えるように、心の赴くままに楽しみたいです!今、自分の事で悩んでいる人も、友美さんのように自分の可能性を信じて、愛を感じながら前向きに生きてほしいですね。

そろそろ今日はこの辺で。壮絶なお話も多々ありましたが、気さくにお話していただき、本当にありがとうございました。

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