お墓がハイビスカス
ー茉里依さんのご家族をよく存じ上げていますが…面白くて勘がいい家系ですよね!(なる美)
そうだね!家系的にね!!親も変(笑)。
ー面白いご家族ですよね。JJとかVVとか…すごく自由なご家庭な印象です(笑)。
そうそう、変だよね。父親のことはジジイでJJ、母親はババアでVVって呼ぶっていう…(笑)。
ー(笑)。つまり…仲良しですよね!
仲良しですね。親は2人とも旅行会社のお仕事をしていて、父親はもう他界していますが、家族の“普通”が結構変わっていて、概念っていうものを覆されることが多かった気がします。だから、自分が結婚して“普通”が分かったみたいな感じでした。「もっと変なことも自由にやってもいいんだ」ということも気付きました。
ー妹さんもいらっしゃいますよね。
妹もちっちゃい頃からすごく変だったんですけど、妹の存在も大きいですね。家族の“普通”の中で、私的には嫌なことや隠したいことがあっても「ネタにすればいい」という考え方で、何でも笑いに変えられる人です。妹のおかげで、何かある度に私のスキルもレベルアップしてきたと思います。
ーそういうスキルは簡単ではないですが、大切ですよね。「もっと自由で変でいいんだ」と思う前は、あまり自由でいられなかったのですか?
それまでも自由に遊んでいましたよ。遊んでたけど、男社会の中で“男よりも強い女が格好良い”みたいに思っていて“強がって生きていた”という感じですね。だから恥ずかしいことも「見せたくない」って感じでした。

ー“強がっていた”から、解放されたような感じでしょうか。
そうかもね。変な家族ばっかりだから、父のお墓も「○○家」とかじゃなくて、「○○系」ってなってるの(笑)。
ーそんなお墓見たことないです!独特ですね(笑)。
そう(笑)。今流行りのウィーンって自動で出て来る感じのやつです。ハイビスカスがあって、鳥も飛んでる感じにしてあります。
ー室内の、自動搬送式墓園というやつですね!ハイビスカスのチョイスや、そういうところも面白いですよね。
ボーダーレスで自由な社会を目指して
ー自由な感じが、すごく伝わってきます。
そう、自由な感じだよね。子どもに関することも自由な感じで、例えば、ずっと子どもが欲しくないんですね。妊娠中の十月十日は大好きなお酒を飲むことができないし、仕事もしたいのに休まなきゃいけないから妊婦になりたくないんですけど。何故みんな妊婦になりたいのか、不思議でしょうがないです。
ー妊娠したいのが不思議ということですね。
子育ても、あまりしたくないと思っちゃいます。まだ男っぽい価値観が残っているのかもしれません。もしまた生まれ変われるなら、ちゃんと女の人として生まれたかったかもしれないかな…?いや、どうだろうな??(笑)でも、そんな社会でもいいんじゃないかとも思います。
ー結婚して妊娠というのが、全てではないですよね。その価値観も、だいぶ広まっているのではないかと思います。
ー先ほどのインディアのレッドテントのお話では、テントを子宮に見立てて、生まれ変わるっていう話もありましたけど、子どもを持つことはインディアの教えではどういう意味があるんですか?
インディアの教えでは、妊娠することは“自分で覚醒する”みたいなのはあったかな。もちろん女性しか子宮がないから、女性ってすごいし、称えられるんですが、でもそれは男性がいないと成り立たないっていう陰と陽の考え方があったりもしますね。
ー「女性だけが特別素晴らしい訳ではないんだよ」ということですね。
性別も含めて、それぞれに役割があると思っています。子どもを産む人は、子どもを幸せにすることや、その子がまた世の中を良くしてくれるという役割があるけど、人を元気づける役割の人もいますよね。女性だからって、子どもを産まなきゃいけない訳ではないし、子どもを産まない人たちももちろん幸せになっていいと思います。
茉里依さんを表す7つの言葉
・ボーダーレスな自由な女神
・愛
・変
・ハピネスサイコパス
・太陽
・ワクワク
・魅
ー子どもを産まなくても幸せに生きてる人達を見て、勇気づけられる人もいるだろうと思います。事前にいただいていた7つの言葉にも「ボーダーレスな自由な女神」というのがありますね。
「色んな人がいる社会が素敵だな」と思うので、7つの言葉の一番初めの“ボーダーレスな自由の女神”はそこから繋がるんですよね。総称してくれている言葉だと思います。ハワイの結婚式でも、虹色のレインボーカラーになるようにしてて、“自由の女神風”にしてみました。
ーこれ、自由の女神だったんですね!なるほど!いろいろと話が繋がってきましたね。
そう。繋がるんです。いっぱいキーワード出してもらったんですが、ちゃんと全部しっくりきます。
ーなるほどって思いますね。“魅”は??
“魅”は、妖怪になったから(笑)。
ー…ん?どういうことですか?
“魅”って面白いんだよ。「不思議な力で人を引き付け、心を迷わす。」だから、ケラケラ女と一緒なのね。
ーケラケラ女と繋がるんですね!
そう!語源調べると、「物の精が形をあらわしたもの。化け物。」って書いてあるから、もう完全に妖怪だなと思った(笑)。
ー確かに…。“魅”にはそういう語源があるんですね。
そう。あと、“太陽”って言われて気づいたのは、「自分がキラキラしてる」ってずっと思ってたんだけど、“自分が”じゃなくて太陽みたいに“照らす方”をしていきたいと思っています。
ー自分が燃えているだけではなくて、“照らす”んですね!
そうそう。昔は、自分が燃えるだけだったんですが、今は人にフォーカスしていて、「その人が輝いてくれたらいいな」と思います。
ー素敵ですね。この“太陽”をくれたのはどなたですか?
4人くらいから“太陽”という言葉が出てきました。実は、小さい頃から言われていました。手紙をもらうときも「太陽みたいだね!」と、よく書いてありました。「太陽ってどうなんだろうな…」と、昔はあまりしっくりこなかったんですが、“太陽”が一番私らしいかもしれないですね。
ーたくさんの方から同じワードが出てくるのがすごいですね。お話していて、周りが楽しくなるような感じが伝わってきます。
だといいなと思うけど、最近はなんか疲れちゃうことが多いです。
ー今日も若干お疲れのご様子ですよね。いつもの半分くらいな印象です。
これぐらいがちょうどいいのかもしれません(笑)。

牛乳1,000円。玄米、無農薬のお弁当
ー変化の時なのかも?髪の色も今は、落ち着いていますね。時々いろんな色になっていますよね。
そう、いろんな色にね!でも、知ってました?カラー剤って0.3秒で子宮に行っちゃうらしいよ!ブリーチ剤とかも。本当かどうかわかんないけど(笑)。そういうのも気になってきちゃった。
ーえ!0.3秒!そんなに早いですね。私も、経皮毒については気にするタイプです。私はいつも香草カラーかノンジアミンカラーです。地球にも優しいので、ぜひ試してみてください(笑)。(なる美)
へー!マニアックだわー!面白い!
ー香草カラーは、あまり明るくできないかもしれないですが…。
明るくなくても大丈夫!でも白髪は嫌ですね。いっぱい見つけた時に、年下の夫に「ごめんね」って謝っちゃったもんね(笑)。
ーかわいいですね(笑)。食べ物も気を使っていますか?
食べ物は気を使っています。今日みたいにお腹痛かったり、すごく気持ち悪かったりすると、「あの時食べたやつ、添加物入ってたのかな?」とか、「あの油がダメだったのかな?」とか考えちゃいますね。ちゃんとしなきゃなと思います。
ーそうなんですね。以前から気にされていたんですか?
私、小さい頃はアトピーだったり、食品添加物がダメで、食べるとすぐにおなか下しちゃったりしていたので、給食が食べられなくて、ずっとお弁当だったんです。牛乳も飲ませてもらえなかったし、小学校でみんなと同じようにできなかったことがすごくコンプレックスでした。今思えば、それは良かったことなんですけど、その当時はすごく嫌でしたね。
ー小学生ですもんね。みんなと同じがいいと思いますよね。でも、毎日お弁当とはお母さんの努力もすごいですね。給食の食品添加物についてはあまり考えたことなかったです。
ね。お弁当では、いつも無農薬のものを食べていました。お米も玄米で。
ー今、玄米が流行っているような気がしますが、その当時はそんなに親しまれていなかったのでは?
そうそう。玄米だけでなく、母は色んなものを取り寄せていました。牛乳も、給食の牛乳のような瓶で届くんですけど、家にある1リットルの瓶は層になってたんですよね。上の方がバターみたいになっていて、上から下にだんだん濃くなってるのに、学校の牛乳が真っ白なことを不思議に感じていました。「これ1本1,000円だからね!」と母に言われていて、食品の良し悪しは小さい頃から学ばされていたかもしれないです。
ー牛乳1,000円はすごいですね!その体質は茉里依さんだけだったんですか?
お兄ちゃんは給食を食べてたけど、あんちゃん(妹)もアトピーだったから、私と妹だけはお弁当だった気がします。
ー今は治っているんですか?
治っていますけど、牛乳はあんまり飲みたくないと思いますね。
ー味が違いますか?
そうですね。卵とかも、「安いものは食べたくないな」と思っちゃいますね。ヴィーガン(完全菜食主義)もいいとは思うけど、卵も栄養あるだろうし、小さい頃から好きだからヴィーガンにはなれないですね。でも、お肉を食べると体が重くなるから、続けて食べていられない感じはありますね。
ーお肉は体が重くなるんですね。いい食材に慣れると、体も敏感になりますよね。
そうですね。昨日も、慣れないコーヒーを夜に飲んでしまって、その後にニンニクを食べたから今日ちょっと体調不良になっちゃったかなって思っています。
ーあら…すきっ腹にコーヒーですか?
すきっ腹ではなかったんですけどね。食べた後にコーヒー飲んで、からのニンニクだったからかな…。ちょっと胃に負担になっていたかもしれなくて、そのまま今日を迎えちゃいました。すいません(笑)。
ーいえいえ(笑)。7つの言葉に戻りますが、“ハピネスサイコパス”とは…?
どうやらみんな、私のこと“おかしい”と思っているみたいです(笑)。たまたまそのキーワードが合っちゃっただけで、今までの“変”ていうキーワードと同じですね。一番身近な妹がくれた言葉です。「この人は幸せなイカれた女だ」みたいなことを言っています(笑)。
ー幸せなイカれた女…。褒めてるんですよね?(笑)
うん、妹も大概同じような感じなんですけどね(笑)。

体を整えて、心も整う、幸せの循環型社会
ーここまで茉里依さんのお話を伺って、聞いてみたいことがあるのですが、いいですか?
どうぞどうぞ。
ー超自由な人になったら、どうしたいですか?
超自由になったら、みんなを魔法使いにしたい。
ーえーっと(笑)?そうなったらどうなりますか?
みんなが魔法を使えるようになったら、幸せな未来しかないですよね。魔法で人を助けられるといいですね。魔法は人のために良い方に使ってほしいな!
ーなるほど。茉里依さんは、“幸せな人生”ってどんな人生だと思いますか?
循環型社会かな?真面目なこと言っちゃったけど(笑)。みんなが丸い世界だよね。気持ち良くて、あったかくて、みんなが“幸せ”と言えるような空間だよね。
ーみんなが心地良いことが、ご自身の幸せに繋がるんですね。
本当に最近、自分が選んでその世界にいる訳なんですけど、付き合う人や話す相手によって「こんなに違うんだ」というぐらい世界が違うのを実感しています。人の悪口を言っていたり、悪口かわからないけれど「こういうことがあってさ、あの子ああだよ。」と言ってるような世界にいると、本当に暗くて楽しくないんですね。ここ数日間はなんか「嫌だな」と思うこともあって、それに疲れちゃっているのかもしれないですね。
ー周りの環境ってかなり影響されますよね。
ハッピーな人達といると、そういう暗さが一切ないし、話す内容も違うので「楽しいな」と思います。いい意味で「誰がどうとかどうでもいい」みたいな、平和な空間が居心地いいです。だから、世の中全体がそうなってくれたら幸せだなと思います。
ーそれが茉里依さんにとっての幸せなんですね。すごく素敵ですね!最後になりますが、茉里依さんにとって、人生って、何だと思いますか?
人生はゲームです。そこは考えてきた(笑)。
ー(笑)。どういうゲームですか?
毎日がゲームじゃない?降りてくるものが、自分の試練だったり、ワクワクすることだったり、毎日がテーマパークみたいな感じですね。楽しい出来事かどうかって、“自分がそう思うか思わないか”だけで変わってくると思うんですね。なにか起きた時に「嫌なことだ」と思うより、「私に来たゲームだ、これをどう乗り越えよう?」とポジティブに捉えていられるといいと思います。登っていけばいいのか、回っていけばいいのかと考えながら行く、その全部がRPGで、自分のストーリーみたいな感じですね。

ー幸せな考え方ですね~!とても楽しいです。茉里依さんは、幸せでいるために努力しているという気持ちはありますか?
努力はしてないですね。してないけど、なにか挙げるとしたら、ちゃんと“膣ケア”をしていることですね。“自己愛を高める”ということは意識してます。頑張ってはないし努力もしてないけど、“嫌なことはしない”とか、そういう意識はしてますね。
ー大事ですね!ちなみに膣ケアはどんな風に?扱っている商品があるとか?
まだ製品化されてないです。今はリサーチ中で、サンプルで買ってきたものをたくさん使っています。いいですよ、やっぱりした方がいいと感じています。
ー体の状態を整えておけば、精神的にも整うし、ポジティブにもなれるというかんじでしょうか?
そうそう!正解!!それがレッドテントの話で言ってた、大地に血を流す循環ですね。この前、淡路島に行って藍染めをやってきたんですけど、生産だけで終わらない循環型プロジェクトに町全体が力を入れているみたいで、結構面白かったです。藍染の最近のプロダクトとして、水引きを藍で染めるんですけど、まず障がい者のある方が作って、奉納して神社に祀ってもらってから、お守りとして売るということをやっていました。「あ、なるほど。流れがちゃんと循環できてるな。」と思いました。
ー社会全体のプロジェクトって素敵ですね!
「誰か1人が儲かるとか、そういう意識でない世の中がいいよね」という話をそこで聞いたんですけど、すごく共感しました。お金は1つの“ツール”であって、お金を稼ぐとか、お金の目的だけに支配される世の中はちょっと違うと思うから、もっと多くの人がそれに気付いてくれたらなと思います。
ーそうですね。“資本主義の時代からウェルビーイングの時代に”という研究者もいますが、“共感”や“幸せ”を中心に考える時代になるみたいですね。
そうですね。そうやってみんなが幸せに生きていける社会になればいいなと思います。
ー茉里依さん、ありがとうございました!楽しいインタビューでした!ケラケラ女に魅了されました!(笑)
取材日:2022年11月14日
場 所:24PILLARS ご協力ありがとうございました!